あっという間に3日間のシーズン前のテストが終了しました。
初日は初めて今年用の新車をドライブする機会だったのでどのチームも無難にこなして、
2日目は徐々に攻めた走りをしつつも距離を稼ぐ走りに注力しています。
3日目はさらに走行距離を稼いで新しいクルマへの理解を深める機会でもあり、
さらに3日目なので少々攻めたテストプログラムも予定に入れていたチームを少なからずあるでしょう。
結果としては、赤旗中断が3度も出た1日になりました。
うち2つはアルピーヌとアストンマーチンのマシンから煙が上がり消火活動が必要で赤旗。
もう1つはアルファタウリのクラッシュ。
アルピーヌとアストンマーチンの件は、良い点悪い点の両方の見方ができる。
良い点は、シーズン開始前に問題を炙り出すことができたこと。
すぐに解決できればシーズン中に同じ問題に悩まされないで済みます。
一方で悪い点は、可能な限り走り込みたかったのにそれができなかったこと。
単純に予定がこなせなかったのでその分遅れをとります。
どちらに転ぶのかはシーズンが始まってみないと分かりませんが、
それぞれのチームやファンにしてみれば「この時点でトラブルが出てくれて良かった」と捉えたいところです。
アルファタウリは午後の走行を無駄にはしましたが、テスト最終日だったというのが幸いだったかもしれません。
プレシーズンテストのような初期段階だと、スペアパーツが間に合ってないなんてこともあり得ます。
修復できずに翌日以降のテストを丸々無駄にするよりは良かったと捉えるべきでしょうか。
さらに、ハースにも連日問題が発生していたようです。
初日に冷却液漏れ、2日目は燃料ポンプのトラブル、
そして3日目もこれまでと同様の液体漏れの問題が発生。
修理に時間がかかるため3日目は午前だけでテスト走行を打ち切り。
ハースは資金的な問題で昨年2021シーズンは一切開発をせず、2022年にリソースを集中させてきました。最初の3日間でさまざまな問題に直面している状況を見ると幸先が良くありません。
今シーズンでの巻き返しを期待していたチームだけに残念です。
第2回目のプレシーズンテストは順調に進めてほしいものです。
この4チームに関しては他チームに遅れをとってしまった可能性が高いです。
一方でメルセデスとレッドブルは日を追うごとに調子が上がってきている模様。
3日目の順位はメルセデス、レッドブルで1位から4位を独占。
テストでのタイムは参考でしかないというのは通説ではありますが、
日ごとにタイムが向上しているところを見ると、マシンの理解度が順調に進み、速さを引き出せていることが伺えます。
テスト3日目にして既にチーム差が現れ始めているようです。
プレシーズンテスト2回目は、2週間後の3月10日(木)〜12日(土)にバーレーンで行われます。
バーレーンは今シーズンの開幕戦の舞台となるため、
クルマの更なる熟成と開幕戦に向けた調整という意味で非常に重要です。
ちなみにバーレーンでのプレシーズンテストは有観客で行われるようです。
コロナ禍でなければ是非観てみたいものですが、今はガマンするしかありません。
2週間の間に各チームのマシンがどういった進化を遂げるのか非常に楽しみです。
コメント