2022年F1 下馬評とは異なり出遅れたウィリアムズ 開幕戦バーレーンGP

2022年開幕戦バーレーンGP

2022年のF1は開幕から2週間で2戦が終了。

各チームの戦力図はまだ完全にできあがったわけではありませんが大まかなには見えてきたようです。

  • 予選、レースともに速く、グランプリの主役になるであろうチームはフェラーリとレッドブル。
  • 3番手にメルセデス。
  • 中団グループのトップにハース、アルファロメオ、アルピーヌ。
  • まだ結果が伴わないアルファタウリがその後ろ。
  • そしてテールエンダーを争うのはマクラーレン、アストンマーチン、ウィリアムズ。

マクラーレンの位置が難しいところですが、ランド・ノリスの力で序列を引っ張り上げているように見えます。ダニエル・リカルドの順位が上がってくるようならテールエンダーからは脱却と言えるでしょう。

このブログでは、普段はなかなか注目を浴びづらいテールエンダーのチーム、ドライバーをフォーカスしていきます。

今回はウィリアムズのバーレーンGPをレビュー。

ウィリアムズ2台の予選タイム

まず開幕戦バーレーンGPの予選タイム。

順位ドライバー タイムチーム
PPシャルル・ルクレール1:31.471フェラーリ
14アレックス・アルボン1:32.664+ 1.193ウィリアムズ
20ニコラス・ラティフィ1:33.634+ 2.163ウィリアムズ
※ルクレールのタイムはQ3、アルボンのタイムはQ2のもの

昨年の予選はポールのマックス・フェルスタッペン(1:28.997)から、
ジョージ・ラッセルが4.433秒差の15位、ラティフィが2.939秒差の17位。

最速タイムとの差は大きく縮まったものの、順位はほぼ変わりがない。
相対的に他チームも最速タイムに近づいているということでしょう。

ドライバー、チームスタッフのコメント

大きく変わったマシンについて、シーズンの出だしについて実際ドライバーやチームはどう感じているのでしょうか。

まず、予選に関してマシンのパフォーマンス責任者のデイブ・ロブソンより。

「(バーレーンGPの)予選を終えて我々は複雑な心境だ。プレシーズンテストから着実にマシンは進歩を遂げてきたとはいえ、予選が難しいものになると予想していた。」

「しかし、土曜朝のフリー走行でアレックス(アルボン)がタイヤをうまく機能させるためにどうセッティングしてほしいのかを理解できたので、それを予選に生かすことができた。」

「一方、ニコラスについてもアレックスと同じようにQ1突破を目指したが、混雑したコースでの予選アタックの難しさに阻まれ、実現できなかった。」

「マシンそのものにペースがあるのは分かっているが、コース状況に合うセッティングを早く見つけて引き出してやる必要があることも分かっている。」

ウィリアムズF1公式ホームページより

金曜のフリー走行からマシンが大きく進歩したのは、予選を終えたアルボンからの

「みんなありがとう、本当にうれしいよ。みんなに感謝している。」

というコメントからもよく分かります。

そしてドライバーのコメント。
まずはアルボン。

「クルマはよく動いてくれた。速く、そして機敏に動いてくれたので、僕に大きな自信を与えてくれる。チームも同様に力を与えてくれる。僕は自信を持ってプッシュできたので、予選で最大限の力を発揮することができたんだ。」

ウィリアムズF1公式ホームページより

一方のラティフィ。

「予選は期待したように運ばなかった。週末を通して明らかにペースが足りなかった。FP1ではマシンのフィーリングが最高だと感じたのに、予選ではなぜか逆戻りしてしまった。」

ウィリアムズF1公式ホームページより

アルボンがうまくクルマの力を出し切れたのとは対照的に
ラティフィはフラストレーションが溜まる予選になってしまったようです。

そして決勝。

アルボンは13位で、ラティフィが16位でフィニッシュ。
2台揃って完走できたのは喜ばしい結果。

今シーズンのマシンレギュレーション改定の恩恵も受け、
スタートからアルファロメオやマクラーレンといいバトルを展開した。

アルボンのコメント。

「ウィリアムズでの最初のレースはかなりうまくいった。いい仕事ができたと思うし、自分たちの力を最大限に発揮できた。」

「スタートがうまくいって、いくつかポジションを上げることができたから、ハードにプッシュしたんだ。

「難しい週末になると思っていたので、信頼性の問題もなく13位でフィニッシュできたことは喜ぶべきことだ」。

ウィリアムズF1公式ホームページより

持てる力をすべて引き出せたことは良い点。
信頼性に問題がなかったのは大きな1歩です。

方やラティフィは、

「今日はトリッキーな1日だった。全体的なグリップ不足、クルマのバランス、タイヤのデグラデーションに悩まされたためにペースを上げられなかった。」

「今のパッケージからもっと速さを引き出すにはどうすればよいかを探さないといけない。一刻も早くマシンにスピードを与えるべく真剣に取り組まなければならない。」

ウィリアムズF1公式ホームページより

予選だけでなくレースでも、アルボンと違ってラティフィはうまく事が運ばなかったようです。

デイブ・ロブソンからレースについて。

「開幕から2台とも完走、時にはそれなりのペースも見せることができて、シーズンを良い形でスタートすることができた。」

「アレックスはスタートで飛び出し、レース序盤にも何度かポジションを上げることができたのに、残念ながらペースを維持することができなかったので良い順位でのフィニッシュができなかった。」

「しかしプレシーズンテストの状態からは改善することができたので、マクラーレンそしてアストンマーチンと争うことができた。」

「ニコラスはいつものようにハードに走ったが、タイヤのデグラデーションに手こずり安定したペースで走れなかった。」

ウィリアムズF1公式ホームページより

まとめ ウィリアムズが今シーズン初戦を終えて

フジテレビNEXTの開幕直前スペシャル番組をご覧になった方はお分かりかと思いますが、
プレシーズンテストの結果を受けてウィリアムズへの解説陣の前評判は高いものでした。

バーレーンテストの結果から見るとそこまで期待できる内容ではありませんでしたが、
素人目には分からない何かに対する期待が高かったんだと思い、いよいよ復活への期待が高まりました。

でも正直なところテールエンダーを抜け出すところまで速さはないようです。

前述にもあるようにトップとの差は縮まっているのですが、
ハースやアルファロメオといったチームが大きく抜け出したのに対して差の縮まり方が少なかったです。

結局序列は変わらずといったところでしょうか。

チームはまだコースや天候、そしてタイヤに最適なセットアップを見つけることに苦労しているようです。

他チームと争えるペースがあるかどうかはセットアップをきっちりと決めることができるか。
当たり前のことのようですけど、これに尽きます。

シーズン前半のうちに方向性を確立したいところですね。

個人的に今年のウィリアムズのマシンはカッコ良いと思っています。
カラーリングも、赤や白が多くなってきている中、鮮やかな深い青が目を惹きます。

ジョージ・ラッセルが引き上げてきたチーム力を失わずに、
まずは中団争いができるよう目指してもらいたいです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました