Wシリーズのダブルチャンピオンであるジェイミー・チャドウィックは、マイアミで開催されたWシリーズ ダブルヘッダーの第1レースで劇的な勝利を収め、タイトル防衛に向けて完璧なスタートを切った。

レース1は2度のセーフティーカーと赤旗中断があった荒れたレースとなった。
2番手グリッドからスタートのチャドウィックは、スタートしてまもなくトップに立つと、
途中一時エマ・キミライネンに先行されるも、最終ラップに再びトップを奪い返しWシリーズ(昨シーズンから)3連勝、通算7勝目を飾った。
10番グリッドからスタートしたマルタ・ガルシア(コートダオ/🇪🇸)はチャドウィックから3秒差で2位入賞(レース後ペナルティで3位に後退)。4度目となる表彰台を獲得した。ジェシカ・ホーキンスはファイナルラップで3位に入り、Wシリーズ初表彰台を獲得した(マルタ・ガルシアのペナルティにより2位に繰り上げ)。
2019年のWシリーズ初年度でジェイミーに次ぐランキング2位となったベイツケ・バッサー(シリンレーシング Wシリーズチーム/🇳🇱)は12番グリッドから4位でゴール。レーシングX所属のアビ・プリング(🇬🇧)とブルーナ・トマセリ(🇧🇷)はそれぞれ5位、6位でフィニッシュ。トマセリは14番グリッドから大きく躍進した。
クロエ・チェンバース(ジェンナー・レーシング/🇺🇸)は、今シーズンWシリーズにデビューする5人のドライバーのうち最高位の7位。ポールシッターのネレア・マルティ(クアンタフリー レーシング Wシリーズチーム/🇪🇸)はスタートで出遅れたものの8位でゴール。その後ろにチームメイトのベレン・ガルシア(クアンタフリー レーシング Wシリーズチーム/🇪🇸)、そして10位にサラ・ムーア(スクーデリアW/🇬🇧)が入った。
土曜日の午前中に行われた予選でマルティがWシリーズ初のポールポジションを獲得したが、レースではそのアドバンテージを生かすことができなかった。
路面温度が50度を超える猛暑のマイアミ・インターナショナル・オートドロームで、
ネレアと3番手スタートのアリス・パウエル(クリック2ドライブ ブリストルストリートモータースレーシング Wシリーズチーム/🇬🇧)はともにスタートで出遅れ、チャドウィックに先行を許してしまう。
パウエルは後方に追いやられてしまい、追い上げようとしたところターン8でウォールにヒット。セーフティーカーが導入された。
ガルシアとアビー・イートン(スクーデリアW/🇬🇧)は、レース序盤の混戦で最もアドバンテージを得て、それぞれ6位と7位にに躍り出たのです。
パウエルのマシンがクレーン車に持ち上げられヒットして壊れたバリアの修理に時間を要したためレースは赤旗中断。各車ピットレーンに戻っていった。Wシリーズのレースは30分+1周のレース。セーフティカーが入った時点で残り18分、再びピットに戻った時点で残り15分となりました。
リスタート
再スタート後、ターン1への進入でキミライネンがチャドウィックのすぐ後ろに迫ったがチャドウィックはそのまま抑えきった。
その後方ではガルシアが11コーナー進入でチームメイトのファビエンヌ・ウォールヴェント(コートダオレーシング Wシリーズチーム/🇱🇮)のインに飛び込み見事オーバーテイク。3番手に浮上。
キミライネンは長いストレートエンドのターン17で再びチャドウィックをパスしようと試みたがまたしても失敗し、レースは残り1/3でチャドウィックがコンマ5秒差でリードしている。
残り8分のところでイートンとファビエンヌは4コーナーで接触。
その直後の第11コーナーでキミライネンがチャドウィックを交わしてトップに立つと、イートンとファビエンヌのマシンを排除するために2度目のセーフティーカーが導入された。
セーフティカーが解除された時点で時計はゼロとなりフィニッシュまで1周だけの勝負となった。
チャドウィックは早々にキミライネンに襲い掛かる。3位のガルシアも前2人に挑む三つ巴の形で1コーナーへ。後ろ2人のアタックを抑えにかかったキミライネンは1コーナーへのブレーキングを遅らせたが立ち上がりではらんでしまい、チャドウィックが再び先頭へ。コース外から戻ってくるキミライネンをガルシアが交わし2位に浮上。
キミライネンはターン17のアウト側でガルシアに挑むが接触してしまい、キイライネンがスピンしたためガルシアが2位をキープ。ホーキンスが3位に浮上。
ファイナルラップでトップに返り咲いたチャドウィックがそのまま逃げ切り2022年Wシリーズ開幕戦で見事勝利。2位にガルシアがチェッカーを受け、3位には嬉しい初表彰台のホーキンス。
※2位で表彰台に上がったマルタ・ガルシアはファイナルラップでキミライネンと接触したことでペナルティを受け、レース後ジェシカ・ホーキンスと順位が入れ替わっている。
トップ3のコメント。

「この勝利にふさわしい走りができたのかどうかはわからない。」
「エマ(キミライネン)はリスタートで少しアンラッキーだったね。私はペースが上げられずにいて、エマは私を追い詰めてうまく抜いていった。私はペースを上げるには厳しかったので少しでもポイントを取りたかっただけだった。優勝という結果には少し驚いているけどこれもレース。」
「シーズン開幕戦で最高のスタートを切ることができたので満足だ。明日のレース2もポールポジションからのスタートなので楽しみにしている。」ージェイミー・チャドウィック

「私にとって最高のレースだった。昨シーズンはスタートがあまり良くなかったので、今回はどうかと思ったけど、今日は強力なスタートを切ることができた。1コーナーからとてもいい感じで進入できたが、その後セーフティカーが入ってからは時間がとても長く感じた。再スタート後はチームメイトのファビアンと激しいバトルを展開し、何とか彼女をパスして3位に上がり、そのポジションをキープしようと頑張ったんだ。
「最後のセーフティカーが出たとき、私は表彰台を狙える位置にいたので、そのままレースを終わらせたかった。最終ラップではエマが1コーナーではらんだので私がそれを追い抜いたけど、最終コーナーでエマが再びチャレンジしてきた。彼女はアウト側にいて、私は自分のラインを走っていて接触してしまった。」
「この結果には本当に満足しているし、明日のレースも楽しみだ」ーマルタ・ガルシア

「今日は、Wシリーズの初表彰台を獲得できて、シーズンのスタートとしてはまさにパーフェクトな形だった。」
「レースは混沌としていたけど、何とかトラブルを回避し、プッシュし続けることができた。ちょっと言葉が出ないが最高の気分だしとてもハッピーだ。明日はまた別のレースに集中しなければならないので、また力強いパフォーマンスを期待したい。」ージェシカ・ホーキンス
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