Wシリーズ ダブルチャンピオンのジェイミー・チャドウィックは、ホームレースの舞台であるシルバーストーンでポールポジションを獲得。2022年Wシリーズタイトルに向けて好調を維持している。

開幕ラウンドマイアミでの2レース、そしてスペインとここまで3戦連続で勝利し、2022年のF1イギリスGPのサポートレースとしてシルバーストンで開催されるWシリーズ6連勝を狙うジェイミー・チャドウィックは、1分56秒758のラップで3戦連続、Wシリーズで10回目のポールポジションを獲得した。
コンマ2秒の差でエマ・キミライネンがフロント・ロー、さらに現在ランキング首位のチャドウィックから37ポイント差で2位のアビ・プリングがキミライネンからコンマ3秒差で3番グリッド。
ベイツケ・バッサーはプリングと並んでセカンド・ローを獲得、そして昨年のシルバーストンで勝利したアリス・パウエルは5番グリッドからスタートする。
コートダオのチームメイトであるファビアン・ヴォールヴェントとマルタ・ガルシアはそれぞれ6番、7番グリッド。アビー・イートン、サラ・ムーア、ジェシカ・ホーキンスもジェイミーのベンチマークタイムから1秒以内に入り、イギリス人ドライバー6人全員がトップ10入りを果たした。
予選は最後の最後でチャドウィックがキミライネンを交わしてPP!
チャドウィックは午前中のフリー走行でも残り13秒というところで1分56秒696のラップを記録してトップに立ち金曜のセッションを完了。フリー走行2位のプリングとの差は2/100秒、3位のアリスとはさらに3/100秒差をつけた。
ネレア・マルティはフリー走行終盤にピットレーン出口の赤信号を無視したことにより土曜日のレースで2グリッド降格のペナルティを受けることになった。

金曜日の朝のフリー走行では乾いた部分とまだ少し濡れている部分のあった路面が、次第にドライ路面へと変化していく中、わずか30分間の予選は慎重にスタートが切られた。
最初の10分では路面の状況が変化していったせいで何人かのドライバーがラップタイムが抹消される中、チャドウィックはチームメイトのテレサ・バビコバとキミライネンを従えてトップに立った。やはり来たランキング独走のチャドウィック。
全車がピットインしてタイヤを交換。それからのセッション後半は次々とトップタイムが入れ替わったが、プッシュし過ぎでトラックリミット違反も多数発生していたためにラップタイムが抹消されるなど激しく順位が入れ替わる熱い展開となった。
残り10分となったところで、プリングが最終セクターで足元をすくわれながらも2番手につける。
そしてホーキンスがチャドウィックのタイムを1000分の5秒上回った。
チャドウィックは次のフライングラップで再びトップに返り咲いたが、キミライネンがそのタイムを100分の2秒更新。さらにキミライネンは残り5分の段階で自身のタイムを100分の5秒削ってきた。
いよいよ残り時間も2分を切ったところでチャドウィックの渾身のアタックラップはキミライネンからコンマ2秒の差をつけてトップに返り咲く。これが最終的にポールポジションタイムとなった。
我らがJujuは16番グリッドから
次々とタイムが更新され激しいポールポジション争いとなったイギリスラウンドの予選だが、我らがJujuは16番グリッドからスタート。決勝での追い上げが期待される。
初めてのシルバーストンでわずか30分しか練習走行がないという状況下、さらにクルマも決めきれない中でチームメイトより上のグリッドを得たことはポジティブ。
決勝では何とか上位に食らいついていってほしいものです。
予選トップ3のコメント

「あの最終ラップはどこかからタイムを引っ張り出してこなければならなかった。シルバーストンは自信を持っていないとタイムが出せないサーキットで、私はずっとほんの少しだけ自信が持てていなかった。」
「エマがいいラップを刻んだので私はそのラインをトレースするしかなかった。そうしてみると今までより少しクルマが良く感じられ、自信が持てるようになった。」
「最後のポールラップには満足しているし、これでもう少し自信を持って明日のレースに臨む事ができる。」
「後ろには強力なドライバーたちが控えているので、何ができるか考えてみたい。ここではレースらしいレースができるし、明日は雨になるかもしれない。決勝はどうなるか分からないけど、このセッションで少し自信を持てたので、明日は落ち着いてレースに臨めると思う。」ージェイミー・チャドウィック
「午前中のプラクティスと違って、タフなセッションだった。風が強く、ドライビングを大きく変えなくてはならなかった。風のせいでプラクティスの時のようなことはできなかったけど、できる限りのことはした。またグリップレベルも変わっていて、考えていた以上に大きいグリップがあった。フリー走行からクルマのセットアップを変えていなかったのでバランスがかなり変わった。」
「ドライになればまた路面は進化するので、明日のレースに向けてマシンのセットアップについて考えなければならない。でもフロントロウに並べたことは嬉しい。そこからならしたいことができるからね。」ーエマ・キミライネン
「古いタイヤでは自信が持てず、オーバーステアに苦労したので本当に悔しい。でもセッティングを変更して、ニュータイヤにすれば問題が解決すると思っていたらその通りになった。」
「セクター1で苦戦してしまった。他のセクターはとても速かったのに、セクター1が今日の私の弱点だったのでイライラした。でも3番手からのスタートもレースをする上では悪くないポジションだし、ポールを獲れなかったからといって世界の終わりというわけでもない。ジェイミー(チャドウィック)、エマ(キミライネン)、アリス(パウエル)の3人はWシリーズでは古株で経験豊富なドライバーだから、彼女たちよりレース経験が少ない分ポジティブに捉えられる。」ーアビ・プリング
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