フランスのポールリカールサーキットで開催されたWシリーズ2022年シーズン第5戦で、ベイツケ・バッサー🇳🇱がWシリーズでは初となるポールポジションを獲得した。
ジェイミー・チャドウィック🇬🇧は、予選残り90秒の時点で2019年シーズンのランキング2位であるバッサー🇳🇱に100分の1秒差をつけて暫定首位に立っていた。しかしダブルチャンピオンのチャドウィックは、予選終盤でピットレーン出口の白線を踏んだとして予選セッション終了後に2グリッドペナルティを課されることになった。
これによりチャドウィック🇬🇧の4戦連続ポールポジションはなくなり、2019年シーズン開幕戦の第2戦ベルギーラウンドのゾルダー・サーキットでWシリーズ初優勝を果たしたバッサー🇳🇱と、今シーズンの開幕戦ポールシッターのネレア・マルティ🇪🇸がフロント・ローに並ぶこととなった。
チャドウィック🇬🇧は、2021年シーズンの最終戦アメリカ・テキサス州オースティンで開催されたWシリーズダブルヘッダーの勝利から続いている連勝を7に伸ばすことを目指し、F1フランスGPのサポートレースである土曜日のレースを3番グリッドからスタートすることになった。チャドウィックは今シーズンは開幕から4戦4勝で、今回の予選12位だったランキング2位のアビ・プリング🇬🇧に47ポイントの差をつけている。
マルタ・ガルシア🇪🇸はチャドウィックと共に2列目に並び、同じスペイン人のベレン・ガルシア🇪🇸より1つ前のポジションからスタートする。アビー・イートン🇬🇧は今季最高の予選6位を記録。ファビアン・ヴォールヴェント🇱🇮は7位。以下ジェシカ・ホーキンス🇬🇧、サラ・ムーア🇬🇧、エマ・キミライネン🇫🇮の順でトップ10までグリッドに並ぶ。
Juju🇯🇵は予選14位。チームメイトのビアンカ・ブスタマンテ🇵🇭に1.988秒差をつけ、今年Wシリーズにデビューしたニューカマー5人の中でトップに立っている。
予選セッションの推移
予選の開始は、それより前に行われたセッションでの赤旗の影響で5分遅れとなったが、現地時間19時30分にドライバーがピットレーンを後にした。その時間でも路面温度は45度以上もあった。
予選開始5分。すべてのドライバーが最初のタイムアタック。その時点でマルタ🇪🇸が最速タイム。次のアタックではマルタもチャドウィック🇬🇧もタイムを更新したが、マルティ🇪🇸とベレン・ガルシア🇪🇸がチャドウィックのタイムを上回り、予選残り22分のところでマルタを先頭にスペイン人ドライバーがトップ3を独占することとなった。
予選の3分の1が経過したところで今度はマルティ🇪🇸がトップタイムを出したが、ターン12でトラックリミットをはみ出してしまったためフィニッシュラインを通過直後にラップタイムを抹消されてしまった。それでもマルティは次のアタックで最終セクターを最速で走り、再びトップに返り咲いた。
30分の予選の後半に入るところですべてのドライバーがピットインし、フレッシュタイヤを装着。マルタ🇪🇸が最初にフレッシュなタイヤラバーの恩恵に預かって、マルティ🇪🇸を100分の8秒上回るタイムを記録。残り時間は10分を切った。
残り7分となったところでマルタ🇪🇸、バッサー🇳🇱、チャドウィック🇬🇧が初めて2分3秒を切るタイムを出した。そして3人とも次のアタックでさらにタイムを更新した。
予選も残こすところ僅か3分。トップ4がコンマ1秒の差の中にいる大接戦。マルティ🇪🇸がマルタ🇪🇸との差を100分の2秒まで広げ、まず混戦を抜けた。
チャドウィック🇬🇧はセクター1のタイムを更新できなかったが、ミドルセクターで全体ベストを出す走りを見せ、予選残り時間90秒でマルティ🇪🇸にコンマ1秒差をつけて首位に立つ。バッサー🇳🇱の最終フライングラップはこれにわずかに届かず。
これでチャドウィックの連続ポールポジションかと思われたが、結果はスチュワードの判断に委ねられた。チャドウィックは最終アタックのためにコースに出る際、ピットロード出口の白線を横切ってしまったのだ。結果はチャドウィックの2グリッドペナルティにより、バッサー🇳🇱のWシリーズ初のポールポジション獲得となった。
トップ3インタビューです。(※このインタビューはチャドウィックにペナルティが出る前のもの)
スペイン人ドライバーの力を感じさせながらも(ペナルティは受けたとはいえ)チャンピオンの底力を見せつけられた予選になりました。
シーズンが進むにつれてその存在感を一層感じるバッサー🇳🇱。初のポールポジションからどんなレースを展開するのか? そしてチャドウィックに一矢を報いることができるのか?
決勝が楽しみです。
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